「ボ・カ・ンで育った大人のタイムボカンまつり」

司会&参加レポート

(前回の上映会のレポートはこちら


開催日:2009年9月12日・13日

料金:3,500円

会場:川崎 シネマバー・ザ・グリソムギャング

 

<イベント開始までの流れ>

今回の私は、参加者というより運営に近い立場だったので、両日とも14:00に会場入りして、初日はトークイベントの最終確認、二日目は来場者の受付を行っていました。バースペースには、なんでも鑑定団で御馴染みの木澤雅博さんの物販コーナーが設けられ、懐かしいおもちゃの数々が並べられていました。

 

<上映会>

前回と同じく、まず主催のアタリメ様より挨拶があり、それから2作品が上映となりました。今回上映されたフィルムもタツノコプロ様からマスターテープを借りてこられたとのことで、CMが入るタイミングでフィルムが暗転し、カウントダウン後に再開という形で上映されました。

・上映作品について

ヤットデタマン第40話:『六周年だよ!舞台中継』

*ボカンシリーズ6周年を記念して、歴代ボカンキャラが総出演しています。劇中劇の面白さが抜群の名作です。

逆転イッパツマン第52話:『コルドー監督の迷映画』

*こちらも劇中劇がメインの話です。三枚目な剛速九と、過剰なまでに多いお色気シーンが見物です。

 

上映会終了後、アタリメ様より、笹川ひろしさんからファン宛に預かってきたというメッセージが読み上げられました。聞く話によると、新ヤッターマンでは色々ご苦労されていたそうなので、ボカンファンに対する愛情溢れるコメントに、心がとても温まりました……。

 

<トークイベント・1日目>

ここから私がステージに上がり、司会者として小山カメラマンとトークを行いました。ボカンシリーズの歴史を過去から現在まで振り返りつつ、各シリーズごとに裏話や当時のお話を伺いました。スクリーンに映すスライドも自分で作成したのですが、現在では入手困難な画像を中心にセレクションしたので、小山カメラマンにも大変珍しがってもらえました。

使用した画像……ちょちょいのタンマー、ゼンダマン第21話のアフレコの様子、劇場版ゼンダマン、LP版オタスケマンのジャケット(ぶたBOXの復刻版)、心の人(アンドロドロモチ)の顔、LP版オタスケマンのアフレコの様子、スタッフを元にしたキャラ、週刊きらめきスポーツ、タイムボカンエクスプレスなど、約50枚。

 

それで肝心のトークの内容ですが、今回もオフレコな話が多くて、非常に面白かったです。私のマニアックな質問にも色々答えて頂けたので、公表しても差し支えない部分のみ、Q&A形式でまとめておきます。

 

Q.ペラ助のぼやき節の作詞を担当した経緯について。

A.当時は作詞家になることも考えていて、社長にお願いして作詞をやらせてもらった。曲中のコーラスにも参加している。

 

Q.劇場版ゼンダマンで、某巨大ロボそっくりの悪玉メカが登場しているが、小山カメラマンがああいうパロディを考えたのでしょうか?

A.恐らく大河原さんか、演出のアイデアだと思われる。

 

Q.オタスケマンで近未来(1999年)を舞台にした経緯について。

A.物語に新鮮味を持たせるために変化をつけた。各キャラに家族構成が詳しく設定されているのも同じ理由。

 

Q.アターシャのみ捨て子という設定だったが、ゼンダマンのラストとの関連性からそうなったのでしょうか?

A.そういう考えがあったのかもしれない。

 

Q.トンマノマントのネーミングについて。

A.昔クイズ番組の問題を作るアルバイトをしていた際に、「トンマノマント、逆さから読むと?」という問題を作った事があり、そこから命名している。

 

Q.LP版オタスケマンで、東南長官とドクロベエが交互に話すシーンを意図的に挿入したとのことですが?

A.遊び心でそういう話を書いた。ドラゴンボールでも似たような事をよくやっていた。

 

Q.ズバリ、心の人の正体とは?

A.いるいると思わせておいて、実はいなかったというオチであり、最初からアターシャの空想だった。

 

Q.劇場版オタスケマンには、心の人としてアンドロドロモチという名のアンドロイドが登場してますが?

A.脚本としてクレジットされているが実際には関わっておらず、そういうネーミングも自分のセンスではない。

 

Q.ミレンジョ一味の顔が変化した経緯について。

A.マンネリ防止のため、あのように変更となった。

 

Q.当初はヤットデタマン2号を出す予定だったようですが?

A.企画の早い段階で、そのアイデアは無くなった。

 

Q.バッテンボーという単語が出てきますが、あれは誰のアイデアで出てきたのでしょうか?

A.ああいうネタは笹川さんが考えていた。

 

Q.ヤットデタマンと破裏拳ポリマーに、多くの類似点が見られることについて。

A.最初から意識したわけではなく、気がついたらそうなっていた。

 

Q.逆転イッパツマンで悪玉の顔が元に戻った件について。

A.やっぱりあれでは何かが違うということで、元に戻された。

 

Q.イッパツマンでは、小隅黎氏にSF考証をお願いしたとのことですが?

A.サイキックロボットやダイヤモンド弾丸による敗北、サイキックウェーブの波長など色々アイデアを考えて頂いた。

 

Q.きらめきマンとモンコレナイトは放映期間が重なっていたが、何か意識していた部分はあったのでしょうか?

A.こちらは特に意識してなかったが、向こうは意識していたかもしれない。

 

< トークイベントの様子 >

 

 

そんなわけで、トークイベントは無事に終了しました。上記のようにマニアックな質問が多くて、小山カメラマンから「ボカンシリーズに整合性を求めちゃ駄目だよ」なんてコメントを頂く一幕もあったのですが、お客さまの反応は上々で、小山カメラマンにもアタリメ様にも喜んで頂けて、無事に使命を果たす事ができました。

サインタイムを経て、希望者のみ懇親会となりました。ここでも興味深い話を色々と聞けたのですが、完璧オフレコなのでご了承ください。ファン同士でボカン談義をしたり、アタリメ様のリクエストで小山カメラマンの前でボカン隠し芸を披露したりと、久し振りのイベントをたっぷり堪能してから帰宅しました。


 

<トークイベント・2日目>

本日のゲストは、小山カメラマンと山本正之さんでした。私は受付として来場者の対応をしていたのですが、客層が明らかに昨日と違っており、女性が多く来場していたのが印象的でした。劇場のキャパを超えた人数が集まったようなので、作品上映時は劇場に入らず、バースペースで木澤さんやバビルさんと話をして過ごしていました。

 

トークイベント開始の時間となり、劇場に移動したのですが、本当に人で溢れかえっていて、ステージ真横の椅子が空いていたので、そこに座りました。しばらくして、小山カメラマンと山本正行さんが登場。生で拝見するのはボカン祭り以来2回目で、しかもステージ真横に座っていたお陰で、手の届く位置に山本さんが座ることになったので、凄くラッキーでした。

今回は特別に、時間を限って写真撮影がOKだったので、皆一斉にフラッシュをたいて、芸能人の記者会見の如くシャッターが切られました。もちろん私も撮影したのですが、ネットにアップするのはNGなので、ご了承ください。トークではボカン放映当時の話や、色々なスタッフとの思い出を語っていたのですが、こちらもネットにアップするのはNGっぽいので、ごめんなさい。山本キャラのセリフを生で言ったり、歌のフレーズやメロディーを口ずさんだりと、ファンサービスが旺盛で、その度に割れんばかりの拍手と感動の声が、劇場を埋め尽くしました。あんな間近で聴けるなんて、ステージ横に座っていて本当に良かった……。

そんなわけで、トークは公表NGなのですが、山本さんが間違ってる情報を正したいと仰っていたので、以下の情報のみ、ここで公開します。

ボカンの主題歌に関して、『某作曲家との競作だった』という話が伝え語られていますが、実際はそのような事実は無かったそうです。山本さんがこの情報の出所を知りたがっていたので、私が「名曲大全のブックレットにそう書いてあります」と声をかけたら、小山カメラマンが「何だ、自分が原因じゃないの」とツッコミを入れてました。小山カメラマン曰く、「本人が言ってることなんて、一番信じちゃいけないんだよ」とのことです。

 

トーク終了後に質問タイムとなったので、私は長年の疑問を山本さんに質問してみました。(公表しても差し支えないと判断して掲載しています)

Q.『がんばれオジャママン』と『ZEったい消エナイ』は、それぞれ3番と2番が放映で使用されてますが、1番を使用していない理由は何でしょうか?

A.『がんばれオジャママン』は、1番の「スピード違反もたまにはやるのさ」という歌詞がまずいと判断され、3番が使用された。『ZEったい消エナイ』は、1番に「死んでもいいから」という歌詞が登場するので、2番が使用された。

 

 

こうして、お二人のトークイベントは大盛況に終わりました。懇親会には小山カメラマンのみ参加でしたが、前日のように色々なお話を伺う事ができたので、たっぷりイベントを堪能し尽くして、体力を極限まで使い果たした状態で帰宅しました。今回も主催のアタリメ様に大々感謝の、夢のような二日間でした。素敵なお土産(下記画像)まで頂いてしまい、もう感無量です。当サイトの家宝にします。本当にありがとうございました!

 

 

   

 


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