逆転イッパツマン最終回


最終回までのあらすじ

第42話で、球四郎は、ハルカがイッパツマンと関係があるのではないかと疑い始めます。そして、第44話で、ランを誘拐して記憶再生装置をかけ、ランの記憶から、豪もイッパツマンと関係があることに気づきます。そして第50話で、球四郎はついにイッパツマンの正体が豪であることを確信します。

第53話で、球四郎はイッパツマンの弱点を突き止め、イッパツマンを操る装置を開発し、自分の部下にしようと企みます。自分の意志と反して体の自由がきかなくなってしまったイッパツマンは大ピンチになります。第54話で、ヒゲノ部長の機転で、ハルカがサポートする装置の作動を停止させたので、イッパツマンは自由になり、逃れることができました。

第55話で、球四郎が開発した装置に対抗するため、豪とハルカは、超能力をより強化する訓練をします。そして、イッパツマンはその装置に打ち勝つことができ、球四郎の撃った弾をはね返しました。そしてはね返した弾が球四郎の腹に命中しますが、その傷からは血が出なかったのです。そのことがきっかけで、第56話で、球四郎は自分がサイボーグであることを知ることになります。

(情報提供:架奈さん)


第57話「コルドーの意外な正体」

脚本:小山高生

演出:鴫野彰、津田義三

 

第58話「大逆転! 愛ゆえの勝利」

脚本:小山高生

演出:上田秀仁、小島正幸


球四郎がサイボーグだったという事実は、ムンムンたちのいる北部支社にも知れ渡り、大騒ぎとなっていた。一方球四郎は、自分がサイボーグであることを知り苦悩していたのだが、その事実を受け止めて、これからもイッパツマンと戦い続けることを新たに決意した。するとそこへ、コン・コルドーから通信が入り、ヨウトホエールにある別荘に呼び出された。また、ムンムンたち三人も同じく、別荘に呼び出された。

その頃、ヨウトホエール岬の近くにコン・コルドーたちのアジトがあるとつきとめたヒゲノ部長は、ホームベーサーを発進させ、ヨウトホエールに向かって出発していた。

別荘に到着したムンムンたちと球四郎は、会長に突然クビを宣告され、あ然となる。球四郎はコルドーに、「イッパツマンはこの私が必ず倒す」と懇願したのだが、その願いが聞き入れられることはなかった。

一方、豪とランたちは、それぞれ弾丸ブースター号と特急マンモスを使って、ヨウトホエール岬近くの海域の調査をはじめた。会長の言葉を受け入れられない球四郎は、イッパツマンを倒すことこそが自分が生きている証だとして、別荘近くに飛来した弾丸ブースター号に攻撃を開始する。

豪は、球四郎が現れたという事実から、この近くにアジトがあると確信し、海中に沈んでいたコルドーの人工島(ドーム)を発見する。弾丸ブースター号が三冠王に合身するのを目撃した球四郎は、今市から巨大メカを配送させて戦いを挑むが、その戦いの最中、コルドーはドームを発進させて逃げ出してしまう。球四郎はその後を追いかけていったのだが、その真の正体が宇宙人であることを現したコルドー(ミンミン)は、用済みとなった球四郎をタイム空間に吹き飛ばした。しかし、球四郎が執念で放ったミサイルがドームを直撃し、空中で大爆発を起こしたのであった。

 

タイムリース社で報告を受けたヒゲノ部長は、これで全てが解決したと思い安心する。しかし星ハルカが、地下金庫からサイキックロボットのノウハウをすべて入力したコンピューターディスクを盗み出してしまった。豪とランたちは、そのまま行方不明となってしまったハルカの行方を捜索したのだが、その足取りはつかめなかった。

その頃、ハルカの過去の経歴を調べていたヒゲノ部長は、ハルカが16歳の夏(シャレコーベリース社創業の年)に1週間行方不明になっていたことを思い出した。実はハルカはその時コルドーに誘拐され、洗脳されていたのであった。コルドーに操られたハルカは、ディスクをもってコルドーの元へ到着した。そして、ディスクを受け取ったコルドーは、タイムリース社にメッセージビデオを送り、イッパツマンに、ハルカを返して欲しければバレルトコマール山脈104キロにあるロウバ山に来い、と命令した。

命令通り、ロウバ山にやってきたイッパツマンの前に現れたのは、超硬質フォームラバーを身につけた星ハルカであった。コルドーは最後の手段として、ハルカとイッパツマンを戦わせることを計画したのであった。

豪「き、貴様、ハルカさんを洗脳したな!」

宇宙人「そうとも、ハルカの今日あることを予測して8年前にな。私が円盤に乗って地球にやってきた年にだ」

豪「そうまでして、なぜ……」

宇宙人「サイキックロボットを使って、地球人が宇宙にまで進出してくるのを防ぐためだ。物質欲の塊である地球人が、宇宙にまで進出してきたならば、宇宙の秩序は乱れることは必定。それゆえに、サイキックロボットは邪魔者。それが宇宙の意思だ!」

豪「宇宙の意思………!?」

 

サイキックウェーブ能力はハルカの方が上回っており、イッパツマンの敗北は時間の問題となっていた。ダイヤモンド剣を振りかざし、イッパツマンにとどめを刺そうとするハルカ。しかしその時、ランが身を呈してイッパツマンの前に立ちはだかった。

ラン「ハルカさん、豪さんには指一本触れさせないわ! 私が豪さんの盾になるわ!」

ランの姿に動揺して止めを刺そうとしないハルカに、宇宙人はとどめを刺すように命令した。しかしその直後、ハルカは超能力限界点を超えてしまい、アーマーが消失。ハルカは二人に別れを告げると、霧の中に去っていった。宇宙人は円盤に乗って逃走を図るが、三冠アームガンによって撃墜されたのであった。

 

戦いの日々は終わり、タイムリース社に平和な日常の日々が戻った。しかしヒゲノ部長は、正義という名のもとに星ハルカの人生を台無しにしてしまったことに責任を感じ、タイムリース社を去っていったのであった。

一方、失業したクリーン悪トリオは、善良なる悪役とおさらばして、今度こそまじめに生きようと誓い合って別れた。そして、それぞれ同じ幸福行きの列車に乗ったのだが、その行く先は、暗雲に包まれていたのであった……。


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